【台北:郊外】日本統治時代の神社や歴史が残る穴場スポット「金瓜石」

台湾を知る

台北の観光地といえば「九份」を一番に思いつく方も多いのではないでしょうか?

実は九份の先、金瓜石もとても歴史を感じる素敵な場所なんですよ!

今回は、そんな金瓜石をご紹介します!

 

 

金瓜石って?

 

山奥にあり、交通も不便な町「九份」に、なぜ町ができ、人が住んでいたのかご存知でしょうか?

実は、日本統治時代の1890年(明治23年)、基隆川に架ける鉄道橋工事中に砂金が発見され、次に九份、次に金瓜石とゴールドラッシュが始まりました。

その一攫千金を求めて集まった人たちが作った町が「九份」です。

しかも、私たち日本人に関係があるのは、ここから。

そんな宝の山「金瓜石」で発掘をしていたのは、台湾に移り住んでいた日本人達

東の金瓜石は田中長兵衛の田中組に、西の瑞芳は藤田伝三郎の藤田組が発掘を担当。

当時の日本人採掘夫の数は130人にも及んでおり、東南アジア1の金山とその名を知れ渡っていたそうです。

 

 

どうやっていくの?行き方

一番簡単な行き方は、忠孝復興駅から「金瓜石行き」のバスに乗ること。

 

 

このバスは「九份」に行く時に良く利用されるバスです。

みんな九份で降りると思いますが、粘って終点まで乗りつづけてください。

 

 

揺られること1時間半、終点の金瓜石に到着します。

 

 

この「新北市黄金博物館」が入り口です。

 

 

 

 

観光スポットご紹介

チケット売り場

 

観光スポットに入る前にチケットを購入してください。

 

入場料は大人80元でした。(2018年7月現在)

新北市の公共施設のため、新北市に住んでる証明ができれば、入場料無料になります。

 

それでは、冒険スタート!!

 

 

四連棟

 

チケットを買って道なりに進んでいくと見えてくるのは「四連棟」

<営業時間>
平日:9:30〜17:00
休日:9:30〜18:00

 

1930年代由日本鑛業株式会社が建てたの宿舎として使われていた施設です!

なぜ「四連棟」というのかというと、4つの家が横に連結して繋がる形で建設されているからです。

それぞれに玄関、ダイニング、寝室、キッチン、浴室、トイレなどの設備があります。

チケットを見せると、中を見学できます。(靴を脱ぐので靴下を履いておいたほうがいいですよ)

 

受付のおばちゃんに「写真とってもいい?」と聞くと

「當然、盡量拍!(もちろん、できるだけ撮りな!)」

と言われたので、遠慮なくたくさん撮りました(笑)

 

DSC01441

 

畳部屋に襖や格子窓、囲碁なんかもあります。

 

 

当時使われていたミシン。

懐かしい足こぎ式でした!

 

 

畳だけでなく、洋式の部屋もあります。

 

 

女中だけの小部屋や五右衛門風呂など4部屋とも本当に多種多様な設備でした。

 

金瓜石太子賓館

 

続きまして「太子賓館」。(室内は見学できません)

<営業時間>
平日:9:30〜17:00
休日:9:30〜18:00

 

ここは、田中礦業株式会社が当時の皇太子(のちの昭和天皇)を招待するために1922年に建てた施設です。

実際には、昭和天皇はいらっしゃらなかったらしいですが、皇太子の特派員は5、6回は宿泊したそうです。

 

ここの母屋には長い出窓廊下が続き、家屋の装飾は手作業で掘られており、非常に贅沢にできています。

皇太子を迎えるための部屋とあって、材木も国産のヒノキ、紫檀、桜の木など高品質のものを使用されています。

 

DSC01490
この太子賓館の特徴は、家屋の作りだけでなく、目の前に広がる日本庭園。

 

様々な植木が植えられており、大きな鯉も泳いでいます。

 

DSC01492

毎回ここへくるたびに思う、この植物なんだろう?

見たことない不思議な形と綺麗な黄色の植物。(知っている方いたら教えてください)

 

 

 

金瓜石神社(黄金神社)

私が一番好きな場所は「黄金神社」!

 

黄金神社にいくには、30分強急な斜面を山登りすることになります。

 

蛇と蜂には気をつけて下さいね。虫除けとかあったらいいと思います。

 

 

この2つの灯籠が見えたらもう少し。

 

DSC01531

 

しばらくすると右手にこんな鳥居と灯籠の入り口が見えてきます。

黄金神社はこの先です。

 

このパルテノン神殿みたいなものが黄金神社跡。

建物自体は木造だったため、統治時代が終わった跡政府に焼き払われたので、残ってるのは石でできた支柱と枠だけです。

 

DSC01546

当時、政府により日本禁止令がしかれ、日本のものは全て壊されたり、消されました。

ここ金瓜石も弾圧が入りましたが、現在でも灯籠の裏にはっきり「昭和」の文字が残っていました。(この辺で興奮MAX笑)

 

DSC_2593

こちらが本殿跡、なんとなく神社っぽい。

当時、夏祭りや結婚式も行われていた、当時の日本人のたくさんの想いが詰まった場所

ここにくると、なんだか当時の日本の先輩方に導かれたみたいに思えて「こんにちは!来ました!」と言いたくなります(笑)

 

DSC_2576

ものすごく高いところにあるので、風が冷たくて空気が綺麗です。

山登りで汗だくで登ってよかったー!

気持ちーーーーーー!

ってなりますよ^^

 

金瓜石黃金博物館

DSC_2641

<営業時間>
平日:9:30〜17:00
休日:9:30〜18:00

 

DSC01570

ここは金瓜石の歴史を学ぶことができます。

当時の鉱山の様子や実際に使用されていた道具、当時そこにあった生活の資料など様々なものが展示してあります。

特に、映像で当時の様子を語るビデオルームがあるんですが、そこでインタビューを受けてるおじいさんおばあさんたちは日本語の歌を歌っています。

当時通っていた学校の日本語の校歌を今でも覚えているそうです。感慨深いですよね〜。

 

DSC_2632

この施設の一番の目玉は本物の金塊

その日のレートで金塊の価格が表示されており、自由に触って写真を撮ることができます。

 

オススメのグルメ

金瓜石にも名物があります!

礦工食堂のお弁当

DSC01581

風呂敷につ詰まったこんなお弁当(2016年の写真)

 

DSC01585

開けるとこんな大きなお肉がどーんとのってます。

当時の採掘夫たちが食べたかなりのボリュームのお弁当です。

 

DSC_2642

外観はこんな感じのお店です。

黄金ソフト

DSC_2523

久しぶりに行ったら、こんな新しいスイーツができていました。

 

DSC_2520

黄金太子冰淇淋 40元

黄色いソフトクリーム。味は、さつまいも味です。

本当は金箔入りの「金箔冰淇淋」を頼もうとしていたんですが、お店の人がしきりに「味は一緒だから!」と買わせてくれませんでした(笑)

濃厚で美味しかったです。

 

豆花

DSC01554

当時の鉱山工たちが食べていた豆花を再現した「坑口豆花」

 

DSC_2627

夏は氷を入れて、冬は生姜を入れて暖かくし、食べたらしいです。

 

DSC_2621

形も綺麗な豆花は「花生(ピーナッツ)」と「粉圓(タピオカ)」の2種類。

 

DSC_2624

黒糖シロップで優しい甘い味です。

 

 

 

 

終わりに

DSC_2644

九份は日本人観光客で足の踏み場もない状態ですが、金瓜石には、まだ日本人観光客がほとんどいません!

先日行った時は、ほぼ90%が韓国人観光客でした。(韓国語でお店の人に話しかけられました笑)

まだ観光客が来ていない今がチャンス☆

ただ、施設自体が閉まるのが早いので、できるだけ早いうちに行ったほうがいいと思いますよ。

施設が閉まると、帰りのバスも無くなります。

私のおすすめコースは、昼頃に金瓜石にいき、一通り観光が終わったら、すぐ近くの九份へ。

九份で夕日を見て、そのあとまたバスに乗って基隆夜市の流れです!

 

金瓜石へのアクセスと詳細

金瓜石 黄金博物館公式サイト
時間 9:30〜17:00
電話 02 2496 2800
住所 新北市瑞芳區金光路8號金瓜石

 

台湾の歴史が知りたい方へおすすめの書籍

台湾 四百年の歴史と展望 伊藤潔 (著)

台湾の歴史と文化-六つの時代が織りなす「美麗島」  大東和重 (著)

台北歴史地図散歩 森田健嗣 (監修)

増補版 台北・歴史建築探訪 片倉佳史 (著)

汝、ふたつの故国に殉ず 台湾で「英雄」となったある日本人の物語 門田 隆将 (著)

この命、義に捧ぐ 台湾を救った陸軍中将根本博の奇跡 門田 隆将 (著)

 

 

タイトルとURLをコピーしました