旅と廟が好きなブロガーRie(@rieasianlife)です。
以前、虎爺の彫り師さんと知り合った時に教えてもらった、南部で虎爺が好きならいっとくべきスポット、嘉義の「新港」という小さな町にやっと行くことができたので、高雄からの行き方と新港の見どころをご紹介したいと思います!
今回、情報量が多すぎるので、見どころはざっと紹介してます、詳細はまた別の機会に。
そもそも、新港って何があるの?
もしかしたら一般の観光客の皆様には、新港の存在を知らない方も多いかもしれません。でもね、実はここ、すんごいとこなんです。
最近日本のテレビでも放送された「媽祖巡礼」で北港を知ってる方は、もしかしたら、いらっしゃるかもしれませんが、今回行ってきた新港はその北港の東側に位置している小さな町。
新港には、「開臺媽祖」と言われている廟「奉天宮」があります。開臺媽祖とは、その名の通り、台湾を開いた媽祖の廟。つまり、初期段階で台湾に渡ってきた媽祖廟があり、それを信仰している方々の土地です。
当時、漢人系住民が開拓民としてやってきた北港と新港は一つの「笨港」と呼ばれた街でした。1797年ごろ笨港で大洪水が起こり、媽祖廟の天后宮が被害を受けたので、新たに新港に奉天宮が、北港に朝天宮が建てられたそうです。
その他面白い歴史はたくさんあるのですが、これを話しだすとページが数100万ピクセルになってしまうので、一旦置いておいて・・・簡単にいうと、媽祖信仰の聖地と言っても過言ではない場所です。
同時に奉天宮には、私のような虎爺ファンが集まるより霊力が強いとされている「金虎爺」がいらっしゃるのです!!!!!←今回の目的
私の虎爺愛についてはこの記事を参照ください。
【台湾の文化】至る所にある廟で神様を守っている「虎爺(フーイエ)」が好きすぎる!
高雄から新港への行き方
新港は、嘉義縣に属しており、電車も新幹線ももちろんない、結構辺鄙なところにあります。
基本的には交通手段はバスのみ。私の住んでいる高雄からは直通のシャトルバスが出てるので、行きは直通のバスを利用することにしました。
他にも、一旦嘉義まで電車や新幹線で行って、そこからバスに乗り換える方法もあります。
シャトルバスが出ているのは、電車の高雄駅(高雄火車站)の斜め向かい側にある「Ubus 統聯客運」のバス会社。桃園空港や台北に行く夜行バスも出てるので、もしかしたら利用したことがある方もいらっしゃるかも?
ここは始発のバスセンターなので、他にもシャトルバスが停車する場所はあります。もしホテルやご自宅の近くにあればそちらをHPで調べてみてください。
目的地の「新港」までのバスは2本あります。
どちらも「北港」行きですが、途中で「新港國中」というバス停があるので、そこで途中下車します。
値段は高雄→新港國中が片道200元と思ったよりリーズナブルでした。
シャトルバス自体の本数がかなり少ないので、事前に時間を確認しておいたほうがいいのと、本数が少ないためすぐに満席になるようです。可能であれば、出発の前日などで事前にチケットだけ買いに行ったり、ネット予約をしておくなど、事前の予約がおすすめです。(ibonとかで買えるみたい)
シャトルバスの中はこんな感じ。
この日もギリギリ最後尾の中央席を1席確保することができ(この席、窓の外も見れないし、左右に人がいるし、結構揺れるので、車酔いしやすい人は酔い止め飲んでおいたほうがいいかも)なんとか乗り込めました。
揺れること2時間半(この時、台湾の連休だったため少し渋滞してました)、新港の最寄駅、1650と1651のシャトルバスがとまるバス停「新港國中 Xingang Junior High School」に到着しました。
ぱっと見、周りにバス停の名前になっているような小学校は見当たらない、ただの野良駐車場って感じのところだったんですが、バス停看板があったからここで間違いなさそうです。
このバス停がある場所は、メインストリートではないので、ここから廟などの施設が密集しているメインストリートまでは5分ほどGoogleマップを頼りに歩いてください。
見どころ
それでは、ここから実際に私がみて回った見どころをご紹介していきますー!皆さんがビビビっとくる場所があるといいな。
鴨肉のトロトロスープ「生炒鴨肉羹」
バス停からメインストリートに歩いて行くと廟の前の道沿いにあるお店。ここはぜひ食べてほしい!
- 鴨肉羹(鴨肉あんかけスープ)45元
1皿たったの45元、スープは比較的甘めでクセになる美味しさ。鴨肉が香ばしくてはすっごく美味しいです。
テーブルに置いてある黒酢の「五印醋」を少しだけ入れて味に深みを出すとさらに美味しいですよ!!
新港奉天宮の「金虎爺」
今回の旅の目的だった、新港奉天宮の金虎爺。ここの虎爺は位も高くテーブルの下にはもちろんおらず、専用のスペースが作られています。さらに頭にはお花の飾りがついてます。ここも見どころ盛りだくさんの場所なので、またいつか別のブログ記事にて詳細はご紹介しますね。
もちろん、目的が虎爺であっても、メインの神様にご挨拶してから虎爺を見学してくださいね。
住所 嘉義縣新港鄉新民路53號
新港のお土産といえば「新港飴」
新港で伝統的なお土産ってなんだろう?と検索して探したところヒットしたのがこの新港飴。奉天宮のすぐ近くにあるお店で、100年を超えるかなりの老舗の飴屋さんです。
写真に写ってるのが一番小さいタイプで、一袋100元。フレーバーもたくさんあり、オーソドックスなのが、ピーナッツの飴です(見た目は全てほぼ同じです笑)
老舗のかき氷で休憩「阿正師粉條大王」
この日もものすごく暑かったので、かき氷休憩しました。ちょっとメインストリートから離れるんですが、飴屋さんから歩いて3分くらいの場所にある老舗のかき氷屋さん。ちなみに向かい側にももう一つかき氷屋さんがあります。
- 綜合冰(ミックスかき氷) 40元
中には11種類のトッピングが入っています(11種類に制限はありません、もし何も言わなければ自動的に全て入れられます)さらに、パッションフルーツ、いちご、練乳を無料で追加することもできます!
自慢の粉條だけでなく、個人的には粉粿がすごく好きでした。
うさぎの守り神がいる廟「東興廟」
ここはふらりと歩いていて見つけた廟。この新港は虎爺が有名ですが、ここはかなり珍しく兎爺がいます。いつもは壇の下にいらっしゃる虎爺の位置に、しっかりと「ウサギの剥製」が3尊いらっしゃいました。お供物も人参などの野菜でした!
剥製なので少し怖いですが、平気な方はのぞいて参拝してみてください。(この剥製の兎さまの写真も撮ったんですが、記事にしようか悩み中です笑)
住所 嘉義縣新港鄉大興路71號
日本時代の診療所で愛が溢れた家「培桂堂」
ここは、2022年に修復が完了し、2023年に入って一般公開された施設で、林開泰さんという日本時代のお医者さんが自宅兼診療所として作られた建物。詩人でありお医者さんだった林開泰さんは、貧困者には無料で治療してあげていたりしていたため、詩人良醫、聖人と呼ばれていたそうです。
特に面白かったのは、左下にある壁にかけられていた超超超長文のラブレター!奥様が亡くなった後に書かれたものでほっこりしました。
歴史施設の中にあるスタバで休憩
培桂堂の中に作られている新港に唯一あるスターバックスも是非のぞいてみてください。もちろんメニューは他のスタバと同じですが、新港限定のカップなどが販売されています。ただ、やはり唯一なので人がかなり多いので、数人で行くと座れない可能性高いです。
時間 9:30~17:00
住所 嘉義縣新港鄉大興路19號(培桂堂の中)
お医者さんの神様を祀る「大興宮」
最後に行ったのは培桂堂の前の道沿いを突き当たりまで歩いたところにある小さいけれどかなり歴史のある廟「大興宮」。廟の表にどんと大きく書かれている「保生大帝」からわかる通り、お医者さんの神様、保生大帝をメインとして祀られています。(もちろんここにも花飾りをつけた虎爺がいらっしゃいます)
ここ時間がなかったので少ししか見学できなかったんですが、常連のおじさん?管理のおじさん?がいらっしゃって興味がありそうにしていたらすっごく丁寧にいろいろ教えてくれました。文字の意味とか神様の逸話とか。興味がある方は是非言って聞いてみてくださいー!
住所 嘉義縣新港鄉大興村中正路71號
嘉義方面へ帰ってみる
行きは高雄からシャトルバスで新港に来ましたが、帰りは嘉義の電車の駅に戻って電車で帰ってみることにしました。嘉義行きのシャトルバスのバス停「新港奉天宮」は、鴨肉あんかけスープの「生炒鴨肉羹」のすぐ近くにあります。
2種類のシャトルバスがありました。
もちろん、本数はかなり少ないので、事前に上記の公式サイトで時間を確認しておいた方がいいです。(ちなみに、Googleマップの経路案内はよく嘘をつきますので、公式サイトをみるのが一番確実です)
新港に行ってみた感想
今回初めて新港に行ってみたんですが、予想以上に宗教の街って感じがしました。そんなに大きな街ではないのですが、そこかしこに宗教用具のお店や特有のコンパクトにギュッと住民が集まってる雰囲気が流れています。
特別な催事がある時期に行ったわけではないのですが、ここが催事になると廟を求めてすごい人でごった返すのが信じられないほどの小さな田舎町(と言っても家はたくさんあって、お店が少ないという意味の田舎)。ただ、信仰心はかなり強そうだなというのが住民の方々の雰囲気からすごく伝わってきました。
本当に興味深い宗教の街。また絶対訪問してもっとゆっくりみて回りたいと思います。
以上、高雄から新港に行ってみた!でした。
各場所のさらなる詳細はまた気が向いた時に・・・楽しい虎爺参拝の旅を〜。
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