【レポート】日台学びのイベント「台湾探見・探索日本」に参加してきました

文化・アート

台北在住の台湾ブロガーのRie(@rieasianlife)です。

今回は、仕事をしていることもあり初日の2日間だけ参加させていただきましたので、レポートします!

 

イベントを知ったきっかけ

今回のイベントを知ったきっかけは、Twitterでフォローさせていただいている片倉真理さんのこのツイート。

 

台湾アカウント界隈でリツイートと参加者が多くて、私のタイムラインにも流れてきました。

主催は、台湾で20年以上活動されている片倉夫妻(片倉佳史さん・片倉真理さん)

台湾界隈では、ものすごく有名なお二人で、本当に様々な書籍を出されています。

 

片倉佳史さんは、台湾初心者の方で一番見たことがある書籍といえば「旅の指さし会話帳」でしょうか?

 

昨年出版されたこの書籍は、お二人で書かれています。

書籍は会場でも販売されてるので、気になる方はみてみてください^^
そんなお二人が主催され16日間にかけて様々な著名人のかたや専門家を招きお話をお聞かせいただけるかなり貴重な会でした。

イベントの詳細

タイトルだけですが以下、羅列しておきます。

  • 片倉佳史-台北建築&歴史散歩
  • 権田猛資-バシー海峡戦没者慰霊祭と廣枝音右衛門慰霊祭
  • 楊燁-北投歴史散策
  • 林承緯-從日本祭典所見的文化生命力
  • 邱哲煌x鈴木亞彌-道東の美食與天然食材
  • 馬場克樹-混成文化論と歌で綴る私の台湾
  • 姚銘偉-日本人的心靈故鄉:淺談伊勢神宮
  • 水瓶子-台湾家屋歴史散策
  • 杉中学-片倉佳史が訊く」シリーズ「30年前の台湾」
  • 黃威勝-西索米~人の最期に付き添う女たち
  • 難波鉄也-姿勢教室~ウォーキング特別講座
  • 難波鉄也-1993年からの25年間の台湾を語る
  • 富田恭敏-玉山の登山体験
  • 平井幸祐-片倉佳史が訊く」シリーズ「平井数馬と芝山巌事件」
  • 平井幸祐-「舌はがし」健康講座
  • イタン・バワワロン(伊誕巴瓦瓦隆)×藤樫寛子-出逢い〜パイワン族の伝統文化と芸術について
  • 藤樫寛子-ようこそ花蓮台東へ〜バイク・タクシー要らずでたっぷり楽しむ虎の巻〜
  • 羅沁穎-鹿兒島浪漫紀行
  • 久保裕之-民國80年的台灣
  • 吉岡桃太郎-もっともっと深く知りたい台湾人~ツアー添乗の現場から
  • 品川真紀-私の愛する台湾原住民〜ツォウ族の村に暮らして
  • 久保裕之-台湾でみかける「ユニークな」漢字
  • 藤重太-片倉佳史が訊く」シリーズ「30年前の台湾」
  • 大西稚恵×Romy-ガイドブック取材体験記&私的高雄案内
  • 梄来ひかり-台湾と山口をつなぐ旅
  • 張文芳日本語世代に訊く、日本時代と今
  • 建成會
  • 吉岡桃太郎 跟著桃太郎遊九州~九州人分享故鄉魅力
  • 峰雪剛-北海道鐵道之魅力
  • 高英傑-ツォウ族の歌声を聴く
  • 田中美帆×近藤弥生子×片倉真理-物書きトーク~台湾連載・取材秘話
  • 片倉佳史×片倉真理

 

ほんっとおおおおおおに、興味深い内容ばっかり!!!!

これは行かざるを得ません!

 

本当は中国語を含め全ての講演に行きたかったのですが、会社員で平日は難しいのと、今月末は香港深圳に行くので行けず泣

泣く泣く開始初日2日間の講座のみ申し込みをしていってきました。

 

 

場所は、雙連駅から徒歩5分ほどの路地の中にある本屋さん「田園城市生活風格書店」の地下のイベントスペース。

 

活動期間:2019年4月20日〜5月5日
講座場地:田園城市生活風格書店地下展覽區 台北市中山北路2段72巷6號
場地規模:每場40名
參加費用:每場講座 200 元 (部分講座為免費)
主催者:片倉佳史、片倉真理
協辦單位:Hibiki Culture Lab

 

片倉佳史さん「台北建築&歴史散歩」

 

最初の講演は、主催の片倉佳史さんのお話。

台湾に残る歴史建築物がどうして西洋や日本の様式が混ざりあったものがあるのか。

当時の日本の政治的な情勢、台湾という土地の扱い方、時代背景。

様々なことが混ざり合って作られた建築物がどうして今もなおそのままの形で残っているのか。

当時の方々の思いなども入り交ぜつつ、本当にたくさんの情報で一つ一つの点を1本の線に繋げていかれました。

とても興味深かったです。

 

どのお話も興味深かったのですが、その中で私が一番心を打たれたのは「長野宇平治」さんのお墓まいりにいかれて「お墓の前で、当時、長野さんが思ったことを想像する」と言われていたところ。

もちろん他の部分もどれも本当に台湾を知る上で濃くて勉強になったんですが、なぜか一番共感したのはこの部分。

私も以前、一人で映画「セデリック・バレ」で有名なセデリック族の族長「莫那魯道」のお墓にお墓まいりしに行ったことがあります。

その時、両手を合わせながら、当時、族長がどんな気持ちで日本人と戦っていたのか、どういうことを思ったのかを想像した経験があったので、言われている意味が本当によくわかりました。

 

また、最後に、台湾人は当時の日本人を見ながら、判断をし、良いものを自分の中に取り込んでいった。

自分たちも台湾人のように、台湾を学び判断をしていかなければならないのではないかというような感想をおっしゃられていて、そこも本当に共感しました。

 

台湾は、私たち日本人にとって外国ですが、とても近い外国であり、良い面も、悪い面もあります。

生活者だからこそ、長年台湾に住んでいるからこそ見えてくるものもたくさんあります。

それをひっくるめて台湾という場所が好きだなと思って生活しています。

私たちも先人に学び、判断をし、良い部分を吸収していくべき。

歴史や背景を知ることは大切なことだと思います。

 

片倉さんの書籍でも今回の講演の内容が記載されているものもあるので、よければ読んでみてください。

 

権田猛資さん「バシー海峡戦没者慰霊祭と廣枝音右衛門慰霊祭」

 

まず最初のテーマは「バシー海峡戦没者慰霊祭」について。

講演していただいたのは、バシー海峡戦没者慰霊祭の実行委員を務める権田猛資さん(@taiwan_gontake

日本人が神として祀られている義愛公(嘉義)や杉浦茂峰少尉(台南)の存在は知っていました。

しかし、さらに南の墾丁にこんな慰霊のお寺「潮音寺」があったことも、台湾とフィリピンの間のバシー海峡でどんなことがあったのかも全く知りませんでした。

 

公演前に予習しておこうと「バシー海峡」について調べてました。

そのとき見つけた書籍が 門田 隆将の「慟哭の海峡」という書籍。

講演ではこの書籍も紹介されていました。

 

 

毎年行われている慰霊祭を支える方々。

お寺を建てられたのは、バシー海峡での戦争の生還者「中嶋秀次」さん。

その中嶋さんの思いを引き継ぐ台湾人の「李さん」「呉さん」夫妻と息子さん。

遺族たちが祈りを捧げる場所、亡くなった方々を弔う場所を日本人が台湾で作り、現在は台湾人の手で守られていることに対して、胸が熱くなるものを感じました。

 

バシー海峡戦没者慰霊祭についての最新情報は公式Facebookページから見ることができます。

バシー海峡戦没者慰霊祭
バシー海峡戦没者慰霊祭 - 「いいね!」1,185件 · 1人が話題にしています - バシー海峡戦没者慰霊祭実行委員会が運営するフェイスブックページです�

 

 

そしてもう一つのテーマ「廣枝音右衛門慰霊祭」について。

廣枝音右衛門さんも、それを祀る苗栗のお寺も全く知りませんでした。

このお話も胸熱でした。

 

同様にバシー海峡を渡って、フィリピンマニラ戦で命を落とされた廣枝さん。

台湾人の部下たちに慕われ戦後慰霊碑を建てられたのですが、それをずっと守っていた台湾人の劉さんから引き継いだ日本人の渡邊さんのお話。

南莊は何度かいったことがあったんですが、こんなストーリーがあるとは全く知りませんでした。

どちらも台湾人、日本人など関係なく続く、人と人との繋がり、熱い想いが伝わってきたお話でした。

お寺を守り続けている方々、戦没者親族の方々の思いなど、聞くだけで目頭が熱くなりました。

 

 

姚銘偉さん「日本人的心靈故鄉:淺談伊勢神宮」

 

この講演も特に楽しみにしていた会でした。

講演していただいた姚銘偉さんは、日台の歴史文化などを中心に書かれている季刊誌『薫風』の編集長で高雄の西子湾にある「書店喫茶 一二三亭」(ここかなり雰囲気がいいのでオススメ!)をされている方です。

 

↓季刊誌『薫風』の公式サイト↓

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薫風のTwitterアカウント(@kunputw)では日本語で、Facebookアカウント(季刊薰風)では中国語で呟かれてるので、気になる方は、是非フォローしてみてください。

 

 

講演の内容は、伊勢神宮について。

伊勢神宮の成り立ちや歴史、伊勢神宮に対して日本人がどんな思いを持っているのか、台湾とどう違うのかなどをお聞かせいただきました。

 

伊勢神宮の場所に関する逸話や神話、どうして狛犬や手水舎がないのか。

神宮の役割や20年に一度の御遷に関する知識などなど、日本人ながら、知らないことだらけ!

 

もうすぐ平成から令和に年号が変わるこの機会にこの講演が聞けてよかった。

それも大好きな台湾で台湾人の方の口から中国語で語られる日本の良さ。

単純ですが、改めて、日本人に生まれたことを嬉しく思いました。

それと、こんなにも日本のことを研究してくださっていることに対して嬉しく思いました。

 

水瓶子さん「台湾家屋歴史散策」

 

4回目に聞いた講演は水瓶子さん(公式Facebook)の台湾家屋歴史散策。

水瓶子さんは、永康街の近くにある日本家屋「青田七六」のオーナーさんです。

楽しい口調とテンポよくどんどん進むスライドで楽しく聴くことができました。

 

 

内容は、青田七六含め、数件の今も残る歴史建築物(日本時代のものが中心)の保存やストーリー。

昔の日本人が設計した建物の特徴やどんな風に残していくのかなどを裏話と合わせてお話いただきました。

また、青田七六がどんな風にできたのか、どういう経路で現在経営されているのかなども教えていただき、歴史建築物の利用や管理の大変さもヒシヒシと伝わってきまいた。

ほんと大変そう・・・汗

実は、私以前近くに住んでいたのですが、身近すぎて、青田七六まだ行ったことがないんです。

今度ちゃんと行って、美味しい定食を食べて取材してこようと思います。

 

↓青田七六の公式サイトはこちら↓

【創作料理】- メニュー | ネット予約 | 創作料理 | アフタヌーンティー - 青田七六
「青田七六」は、昔懐かしい日本建築の古民家を飲食店にリフォームした建物。ランチ、ディナー、アフタヌーンティーを提供しております。また、会席料理のご予約も承ります。お料理は、厳選した食材を用い、一手間加えてお作りしています。

 

終わりに(参加した全体的な感想)

 

今回、初めてこういう台湾で活動をされている日本人や日本と関係のあることを研究されてる方々の講演会を聴きに行きました。

どのお話も興味深くて・・・こう書くと表面的な表現に聞こえるかもしれませんが、ほんっとうに興味深くて、面白くて、わくわくしました。

(これを表現する語彙力欲しい・・・)

 

台湾と日本は切っても切り離せない関係にあり、私も台湾の文化的、歴史的影響について常に考えていたりします。

例えば、台湾の古くからのこる建築物はもちろん、台湾人の文化的習慣、性格の原因などなど、なぜ彼らはこんな反応をして、こういうものを作って、こんな文化を持っているのか。

そこには必ず、日本や他の台湾を統治した国々、渡来してきた外省人たちの影響があるはず。

そんなことを同じように考えている方々のお話が面白くないわけがありません!!!

周りにそういうことを考えている方、一緒に討論できる方がいないので、いつも一人で悶々としていたため、今回の会は本当に勉強になりました。

 

それと、実は書籍などで知っている本当に有名な先輩方ばかりで、少し緊張していました。

1日目の感想をTweetしたところ、片倉佳史さんも権田さんもTweetにコメントまでいただき感動。

さらに、2日目休憩時間に名刺交換をさせていただいたときに、片倉佳史さんが聞いていた私を覚えていていただいて、さらに感激・・・泣

 

素晴らしいお話ときっかけをいただきありがとうございました!

 

また、この記事を読んだ方で、参加を考えている方がいらっしゃいましたら、こんな機会滅多にありません!

もし、この期間台湾にいらっしゃる方は、参加されるのをお勧めします!

 

 

 

 

台湾の歴史が知りたい方へおすすめの書籍

台湾 四百年の歴史と展望 伊藤潔 (著)

台湾の歴史と文化-六つの時代が織りなす「美麗島」  大東和重 (著)

台北歴史地図散歩 森田健嗣 (監修)

増補版 台北・歴史建築探訪 片倉佳史 (著)

台湾に生きている「日本」 (祥伝社新書149)  片倉 佳史 (著)

汝、ふたつの故国に殉ず 台湾で「英雄」となったある日本人の物語 門田 隆将 (著)

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台湾とは何か (ちくま新書)  野嶋 剛 (著)

日本の台湾人――故郷を失ったタイワニーズの物語 (ちくま文庫 の-15-2)  野嶋 剛 (著)

台湾人の歌舞伎町――新宿、もうひとつの戦後史 (ちくま文庫い-105-1)  稲葉 佳子 (著), 青池 憲司 (著)

心の中の台湾を手作りする:石垣島の台湾系移住民の人類学(慶應義塾大学三田哲学会叢書 ars incognita) 三尾裕子 (著)

フォルモサ 台湾と日本の地理歴史: 台湾と日本の地理歴史 ジョージ・サルマナザール (著), 原田 範行 (翻訳)

 

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