芸術作品にも興味がある台湾ブロガーのRie(@rieasianlife)です。
今回は、台北で開催されていた街中アート展「臺北笑一下」から「加蚋仔」地区の展示を見てきたので、ご紹介いたします!
主催 臺北市文化局 x 東園誌
場所 加蚋仔(南萬華)東園街-萬大路-長泰街
開催期間 2020年12月11日(金)~2021年1月10日(日)
加蚋仔(Gara)について
加蚋仔の名前の由来は、ここに住んでいた原住民、平埔(ピンプ、へいほ)族。
平埔族の一種、凱達格蘭(ケタガラン)族の言葉、凱達格蘭語で「沼地」を意味する言葉だそう。
台北で最も早く発展した地域、萬華地区の南側に位置していて、住宅街。
「第一果菜批発市場」「台北魚市」と2つの卸売市場があり、学校も多く萬華の半分以上の教育施設がここに密集しています。
作品展示を行った「東園街」は日本時代にできた100年以上続く古い道。
わずか850mの東園街には、10軒の銀樓(金銀を売るお店)、2軒の学校、3軒の戲院(映画や娯楽を行うエンターテイメント施設)があり、昔はかなりの繁華街だったようです。
今回のイベントについて
加蚋仔の展示パンフレット
今回の加蚋仔の展示は、臺北市文化局-設計臺北と東園誌のコラボ。
商店街の地域復興とデザイナーを結びつけるそんな素敵なイベントです。
加蚋仔(南萬華)作品地図
加蚋仔の作品展示場所は、東園街-萬大路-長泰街の3つの通りにあり、今回はこの1〜14の順番に沿って見て回りました。
臺北笑一下 Chill Tāi-Pak 街角遇見設計は、加蚋仔(南萬華)以外にも艋舺(中萬華)エリアでも展示されています。
私がイベントを知った時はもう終了ギリギリだったので、プロデュースしている左腦創意さんがパンフやメディア資料も送ってくれたので、実際の写真と説明で詳しくご紹介していきます!
羅智信&廖哲民
まず初めに行ったのは、クリエイター羅智信さんと空間デザイナー廖哲民さんの作品。
《約會公主》 Princess on the App
台北市立図書館東園分館
場所は東園街にある、台北市立図書館東園分館「《約會公主》 Princess on the App」。
スマホ写真はメディア資料より
この作品の題名にある「Princess on the App」の意味がクスッと笑えます。
物語の中に出てくる長い髪のお姫様は、古い図書館の中にいるオタク少女。
出会い系アプリで日々出会いを求めてるらしいです笑
《約會公主》 Princess on the App
躍動感のある金色の細くてながーーーーいビニールパイプでできたお姫様の髪。
赤いチャットツールのような吹き出しには花の絵が書いてありました。
屋上に住むお姫様が携帯をスワイプして、会話のたびに一喜一憂したり、コメントしたりしている様子だそうです。
《約會公主》 Princess on the App
下から撮ったり遠目で撮ったり、写真を撮る角度を変えても面白かったです。
できてから47年の歴史を持つ台北市立図書館東園分館は、地下鉄工事のため隣にある消防署と派出所とともに取り壊し(再建)予定。
今回の作品はそんな古いお城(東園図書館)に住む現代女性の髪の毛が図書館の窓口から出てきている様子をユーモアを交えて表現した作品とのこと。
他にも、こんなクスッと笑っちゃう作品が続きます♪
柘榴君
ここからは、イラストレーター柘榴君さんの町の至る所に現れる可愛い作品。
松鼠舞獅圖
松鼠舞獅圖
次は、自力社區という団地群の壁に飾られたこの大きな作品。
場所がちょっとわかりにくいのですが、廣照宮という大きなお寺の目の前の道(長泰街)の突き当たりです。
芸術家 柘榴君
場所 台北市自力社區(八號牆壁)
松鼠舞獅圖
この自力社區は長泰街から青年公園に続く道にある古い団地群で、たくさんのお年寄りが住んでいます。
ここに描かれている獅子舞は、リスが操っています。
青年公園に住むリス達が、いつもお世話になっている自力社區のお年寄り達に感謝の意を込めて、演技の良い獅子舞を踊って楽しませている様子を表しているそうです。
飛天貓訪廣照宮ー家香味食堂
飛天貓訪廣照宮ー家香味食堂
ここから松鼠舞獅圖と同じイラストレーター柘榴君さんの作品がさらに続きます。
描かれているのは、この地域を守っている廣照宮の神様「飛天大聖」の遣い「飛天猫」。
お寺の周りにある4箇所の飲食店で、人々にグルメという癒しや力を与えてくれます。
家香味食堂の飛天猫は、真っ白なお母さん猫のような雰囲気。
家香味食堂
よく見ると各レストランの名物を持っています。
ちょうどお昼だったので、家香味食堂の飛天猫が持っている定食でランチしました。
魯肉飯と肉つみれスープの定食は、スープの味が濃くてめちゃめちゃ美味でした!
飛天貓訪廣照宮ー暇以食日×裸食堂
飛天貓訪廣照宮ー暇以食日×裸食堂
暇以食日の飛天猫はぽってりとしたお腹をしている三毛猫ちゃん。
ボリュームのありそうな丼を2つ持っています。
飛天貓訪廣照宮ーH.OUR小食手作
飛天貓訪廣照宮ーH.OUR小食手作
ここは道挟んだ向こう側にあったスイーツカフェ。
ここの飛天猫はどことなくスイーツ女子っぽい雰囲気です。
飛天貓訪廣照宮ーFOGO GastroBar
飛天貓訪廣照宮ーFOGO GastroBar
このバーの飛天猫は青色で、大きなハンバーガーと具沢山のカクテルを持っています。
メニューを見たんですが、ここも美味しそうでした♡
ここはオープン時間に行かないとシャッターがしまってるので、気をつけて!
私はちょうど閉店時間で写真はメディア資料から写真は引用させていただきました。
賈茜茹
次は、アーティスト賈茜茹さんのちっちゃなミニチュア作品。
商店街にある昔ながらのお店やお寺の3箇所にこっそりと紛れていました。
東園の小さい頃の思い出やクスッと笑える記憶の中の風景を表現しています。
理髮廳海底世界
理髮廳海底世界
理髪店のくるくるライト「霓虹燈」の上にあるのは、海の中の世界。
シャチやペンギン、亀、サメ、魚などなど海洋動物と珊瑚や海藻などの植物、その中に船に乗った人、釣りをしている人、泳いでる人などがおり、理髪店ということでクシや剃刀も含まれています。
文具用品遊樂園
文具用品遊樂園
そのすぐ近くにある文房具屋さんにあるのは、文房具でできた遊園地。
文具用品遊樂園
桜の下でお酒を飲むおじさん達も笑
文具用品遊樂園
こちらでは、親子と黒い大きな犬がご飯をねだってる様子も♡
この作品は小さい子供から老人まで、小学校から結婚までの人生の思い出を小さな小人達で表現しているそうです。
たくさんいる小人達についつい見入ってずっと見てしまいます。
冷氣架櫻花步道
冷氣架櫻花步道
文房具店の壁にある、今はもう使われていない冷房を置く枠にもミニチュアの桜の名は道が表現されていました。
聚福宮集合點
聚福宮集合點
このミニチュア作品の中で一番好きだったのがお寺の隣にあるこれ!
聚福宮に集合して出発する観光客の様子を表現されていました。
聚福宮集合點
観光バスのミニチュアの目の前はちょうどバス停。
バッチリタイミング良くきたので、作品とバス一緒に写真に収めることができました。
聚福宮集合點
ツアー客、電車を待つ人たち、座って休憩する人たち、写真撮ってる人や観光マップを見ている人がいたり、どれも可愛い。
ものすごく小さくて高い位置にあるので、背伸びして近くでしっかり見ちゃう作品でした。
法咪咪FAMEME
法咪咪FAMEMEは、アーティスト余政達さんが作り出したバーチャルインフルエンサー。
「來自亞洲的榴槤大王(アジアからきたドリアン大王)」という名の下に活動されており、ニューヨークタイムズスクエアーに大きな広告を出して話題に。
マンハッタンに「榴槤博物館(ドリアン博物館)」も作り、写真スポットとして人気らしいです。
今回、コロナの影響で台湾滞在されているタイミングで、ドリアンとコラボしながら、祖父から聞いていた東園を巡るというテーマで展示をされています。
FAMEME逛東園
FAMEME逛東園ーE.hair 髮廊
道を歩いていると突然現れるこのでっかい法咪咪!
開催期間中限定で「法咪咪油頭」という髪型になれるそうですよ笑
店内にもちらりとドリアンとの写真が飾られていました。(細かい!)
FAMEME逛東園ー金華山銀樓
50年以上経営が続いている宝石屋さんともコラボ。
ガラス窓の店内に宝石を身につけてギラギラな法咪咪が大きなドリアンと写真をとったポスターが飾られています。
コラボしているドリアンもダンボールで山積みに飾られていました。
FAMEME逛東園ーCura pizza
ここはピザ屋さんで、私が行った時は残念ながら休憩中でシャッターが閉まっていたので、写真はメディア資料より。
店長さんとピザの板の上にのせた大きなドリアンと一緒に記念撮影してました。
期間限定で「榴槤Pizza餃(ドリアン餃子ピザ)」があるらしいです。
芸術家 法咪咪FAMEME
場所 Cura pizza
全体の感想
市場近くの亭仔脚
どの作品も個性に溢れていて楽しかった!
萬華エリアは中北側はよく行くのですが、展示をされていた「加蚋仔」へは初めて行きました。
市場があって、お寺があって、古い街並みにはたくさんの飲食店があって、その中に新しいカフェやバーガあって・・・古いものと馴染みがあるものと新しいものが入り混じったすごく素敵な街でした。
クスッと笑える作品を一つずつ巡りながら、街自体にも興味が出てきたり、アーティストの方々にも興味が出たり。
展示イベントはもう終わってしまいますが、今後も街巡りとして楽しめるエリアだということがわかりました。
また写真を撮りに行きたいと思いますー!