【レポート】2月開催!「馬祖国際芸術島」記者会見とシンポジウムに参加してきた

文化・アート

観光も芸術も大好きなブロガーRie(@rieasianlife)です。

今回は、今年の春に台湾の離島「馬祖(まそ)」で開催される「馬祖国際芸術島(馬祖國際藝術島)」の記者会見に参加してきたので、レポートです!

 

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馬祖國際藝術島について

馬祖國際藝術島は2月12日〜4月10日の2ヶ月間、台湾の北西部(中国福州の方が台湾本土よりも近い!)にある離島「馬祖」で開催される芸術イベントです。

今回の台北記者会見は、1ヶ月後に控えたイベント開催の最初の情報公開でした。

馬祖國際藝術島
開催期間 2022年2月12日〜4月10日
公式サイト https://matsubiennial.tw/
公式Facebook https://www.facebook.com/matsubiennial/
公式Instagram https://www.instagram.com/matsubiennial/

指導單位文化部 交通部 交通部觀光局 國家發展委員會 陳雪生立委辦公室 連江縣議會
主辦單位中華文化總會 連江縣政府
協辦單位交通部觀光局馬祖國家風景區管理處 陸軍馬祖防衛指揮部 桃園市政府文化局 基隆市文化局
新竹市文化局 國立臺灣海洋大學 國立台灣交響樂團 南竿鄉公所 北竿鄉公所 東引鄉公所 莒光鄉公所
承辦單位連江縣政府文化處 馬祖國際藝術島專案辦公室
贊助單位合作金庫商業銀行 穩懋半導體股份有限公司 台灣集中保管結算所 證券櫃檯買賣中心
中華電信股份有限公司 全家便利商店 台灣電力公司
特別感謝立榮航空 長汎假期 台灣觀光協會 台灣索尼股份有限公司 Swiper 滑吧 公益財團法人日本台灣交流協會
ちょっと嬉しかったこと:日本交流協会も関わってるよ♪

 

第一部は、イベントの趣旨から今までの流れ、開催後の計画などを大発表される記者会見。

第二部は、コンセプトや同じように都市発展を行なっている各地域の実行委員の方々のシンポジウムの二部構成になっていました。

 

第一部 台北記者會

 

今回は、台北市内にある信義誠品6階にある視聽室でメディア向けに開催されました。

この記者会見の看板の写真すっごく素敵だった!

「島嶼釀 ISLAND BREW」とは何のことか説明を受けて初めて理解することに・・・!

 

 

まずは、連江縣縣長の劉增應さんの挨拶から。

馬祖には、芸術家がたくさんいる。

馬祖は、グルメ、歴史、伝統、芸術が体験できる場所にしたい。

地元の力や品質をさらに上げて、馬祖を新しいブランドとして起こしていくことも目的の一つであり、馬祖のとても独特な文化を楽しんで欲しい。

外側から来た風と、内側の土地を合わせた文化に、是非、参加・体験してほしい。

と期待を込めたご挨拶でした。

 

 

前文化部部長・現任文化総会副会長の鄭麗君さんの登壇。

イベント開催までの流れを説明いただいたのですが、今回のイベントは10年前から企画し、やっと動き出したとても長期的なプロジェクトだそう。

台湾人にとって、馬祖は知ってるけど、あまり知らないところであり、馬祖文化の独特性を深く感じることができるはずだと語られていました。

南島の海の文化、自然、閩東(びんとう、ミンドン)語、宗教、冷戦の前線の一つであり、古くて、食べ物の文化、食べ物はほんとにびっくりするくらい独特なんだそうです。(行ってみたい!)

沢山の要素が詰まった馬祖を伝えたいし、未来性もすごくあるのを伝えたい。

 

馬祖についての説明を受けた後、最後に「美酒はもう浸かってます。」と言われ、やっと今回のテーマ「島嶼釀 ISLAND BREW」の意味がわかりました。

*釀とはビールなどお酒が発酵している時に使用する言葉で、馬祖は有名なお酒の産地です。

 

 

ここで流れたのが、プロモーション動画。

大自然と独特な文化、グルメが満載の動画で、とっても美しく魅了されました。

さらに、馬祖で使用されている言語「閩東語」バージョンも制作せれており、制作部の文化に対する尊重の気持ちも感じる素晴らしい映像でした!

 

↑こちらは中国語バージョン

 

↑こちらは閩東語バージョン

 

是非二つの動画を聴き比べてみてください!

閩東語(びんとうご)は台湾本土で使われている閩南語とも全然違います。

主に福州あたりで使われている言語らしいです。おもしろい!

 

 

ここで今回のイベントの実行委員長の吳漢中さんからイベント概要の説明。

イベントのキーワード「風土」「時間」「計画」「空間」「文化」に沿って説明をされました。

風土:今から10年前の1990年代様々な専門家たちが、騙され(笑)馬祖にやってきました。

時間:10年の計画を立て、未来の発展に向けたサスティナブルなイベントにしたい。

計画:長時間をかけて何度も何度も計画を練り、開催を実現。

空間:良い作品は、良い環境が必要で、さらに未来も全ての人に伝えたい。

文化:島がさらに良い方向にかわるターニングポイントにしたい。文化活動やデザインを導入。

 

ここまでのスピーチやプレゼンテーションを聞くと、もう明日にでもチケットを取って行きたくなりました!

 

 

登壇の最後は、気になる芸術ツアーの説明!

今回イベントが開催される馬祖は、いくつかの島が集まった場所で、馬祖国際芸術島は4つのエリア「南竿」「北竿」「莒光(東西莒)」「東引」に分かれています。

 

公式サイトの作品一覧より

 

島移動が必要になるだけでなく、島には人数制限もあるので、これを初心者が回るのは大変!

そこで、旅行会社が3つのツアーを用意されるらしいですよ。

しかも、島のことは島の人に聞け!馬祖の地元の方がガイドしてくれるとのこと。

長汎假期でツアー旅行が、立榮假期で個人旅行セットが販売されるらしいですよ!

 

 

最後に今回の関係者の方々の集合写真。

どの方のスピーチもすごく面白く、馬祖の魅力がとても伝わりワクワクしました。

私はまだ馬祖に行ったことがないので、機会があれば絶対行きたい!!!!!

 

第二部 シンポジウム

記者会見の後は、都市開発をテーマにしたシンポジウム!

このシンポジウムでは、馬祖のある連江県、北部の港町の基隆市、科学都市として有名な新竹市の3都市の情報交換会がメインでした。

 

文化から見る、馬祖国際芸術島

 

記者会見でも登壇された連江県文化所所長の吳曉雲さんの話から。

テーマは「文化治理:以文化治理馬祖國際藝術島(文化から見る、馬祖国際芸術島)」。

芸術家たちが島にやってきたところから計画が始まり、10年かけて計画してきた内容とさらに未来へ向けての展望まで。

 

 

馬祖の最初の作品が上の写真の2つ。

雰囲気を見てわかる方もいるかもしれません、ここは冷戦の最前線だった場所で現在では「戦地文化景観登録」されています。

当時の様子が今残っており、冷戦跡だけでなく、歴史建築物などもそのまま保存されています。

その歴史や文化に惹かれた芸術家たちが移り住んできたそうで、そんな方々が「新馬祖人」と呼ばれて新しい文化を作って行っているそう。

「換生活」という馬祖が好きな人が生活拠点を移す企画も開催し、地方創生に向けた取り組みが進んでいます。

 

企画から見る、基隆の経験

 

続いて、最近イベントも多い基隆市の都市発展所所長の徐燕興さんが登壇。

テーマは「規劃治理 : 以首都國門翻轉打造基隆經驗(企画から見る、基隆の経験)」。

スライドに映し出された海の街「基隆」は私も大好きな街なんですが「基隆は三高なんです」と言われびっくりしました。

三高の三とは「自殺率」「離婚率」「失業率」がかなり高いという意味。

都市部から少し離れている場所で、海の幸や自然は豊富な場所ではありますが、降水量が多く、過疎化も進んでしまっています。

 

 

そんな基隆の都市発展を考える上で、資源(リソース)が少ない、しかし、その少ない資源でどう動くか。

2週間に一度会議をして方法を模索していたそうです。

そんな中紹介されていた「基隆老屋偵探社」という企画が素晴らしかったです。

地方創生を考えている若者団体が運営している企画で基隆の古い家などを保存することを目的としたゲームのような企画です。

保存修築したり、歴史ガイドを行なったりされてるみたいですよ!

他にも先日開催されていた「永晝海濱美術館」など、芸術系のイベントも活発に開催されています。

また、2022年10月に基隆城市設計博覽會(基隆都市デザイン博覧会)も開催される予定!

これからの基隆がますます楽しみです。

 

空間から見る、新竹の経験

 

最後の1都市は、新竹市市政顧問の王俊雄教授

テーマは、「空間治理 : 以設計美學打造新竹經驗(空間から見る、デザインの美学から見る新竹の経験)」。

新竹は科学都市として有名ですが、実は地政的にもかなりイケイケな都市。

高齢化が深刻な台湾ですが、新竹だけは出生率も高く、平均年齢も39歳と若い人が多い都市です。

そのため、他の都市は少子化により学校がなくなっていく中、新竹は良い意味で逆行し、どんどん学校や公共事業に投資しているほど。

 

 

空間をどう利用するか、各機関をどう利用するか、歩行都市にすること(散歩できる都市、残したり)交通を超えたプラットフォームにしたいということを念頭に都市計画を進めているそうです。

また、将来大きな駅ができ、モノレールと列車が繋がる予定らしいです!

 

最後は、3都市長の対談!

 

そして、今回のシンポジウムのメインイベント!

写真の左から、林智堅市長(新竹)、劉增應県長(馬祖)、林右昌市長(基隆)の対談。

ここから3都市長さんのQA形式の質問会の一部をご紹介します。

 

 

呉さん(司会)

あなたは元医者ですが、それと芸術祭との繋がりについてどう思いますか?

劉県長(馬祖)

芸術体験と感覚はみんなある。

もともと医者は一人一人を見ていたが、政治を見ることになると、たくさんの人を見ることにな離ました。

馬祖には、戦地病院が中心だったので、簡単なことしかしない病院だったが、今は、いろんな人が来る病院にしないといけなくなった。

最初に作った病院に、媽祖(女性の神様)の芸術作品を展示したのだけれど、初めてその病院に行った時、なんだかすごく気持ちよくて、幸せな気持ちになった。

見た人みんなが感動して気持ちがいい、そんな場所になった。

外からいろんな芸術家や風がやってきてくれて、感謝しています。

さらに、より自分の文化や自分のことを知ることができた

呉さん(司会)

今回の芸術祭が10年もかかり、なぜ、1回目で提案しなかったのに、2回目で提案を通したんですか?

劉県長(馬祖)

最初に蔡英文総統になられて、馬祖へすぐやってきたとき、どうしたら、もっとすぐに馬祖のことを教えることができるか考えた。

ずっと考えてはいたけど、1回目はまだタイミングでもないし、素材が足りないと思いました。

でも、この2〜3年かけて馬祖の発展に向けて考えていた文化部の協力もあり、唯一無二の自然や芸術家たちの方向性もしっかりそれに向かってきた提案書が上がってきた。

この芸術島は一回で終わらせたくなかったし、馬祖を芸術の島にしたかった。

だから、長い時間をかけて計画し、この後の未来も長く続く地位を築きたいと思っている。

 

 

呉さん(司会)

林市長は、今回の馬祖芸術祭についてどう思いますか?

林市長(基隆)

僕は、今回の芸術会開催の決断が、30年後振り返ると、全ての変化は劉県長の決断が影響してると思いますよ。

馬祖と基隆はとても近い関係があります。

當兵(徴兵制)のとき、兵士たちは基隆の港から出で馬祖に向かうからね。

基隆は、三高以外、高齢化率も47%(台北市は49%だけどね笑)。

だから本当にリソースが少なかったりするけど、専門知識を持った現地人がしっかり討論することで、政府の協力を得られることを僕たちは経験している。

都市をどう綺麗にするか(地政を行うか)、手段と企画の後ろに価値観がある。

時間内に計画をしっかり見せることで、市政府を動かせると思っています。

どうやったら、できないことができるのか、リーダーと行動と計画によって決まります。

馬祖は元戦場だけど、誰も芸術の島になるなんて思ってなかったから、絶対大丈夫。

元々の価値観から、別の視点で見ることができたら、事は絶対うまくいくと思いますよ。

 

 

呉さん(司会)

最後に、都市計画に成功している新竹の市長から芸術祭を見てどう思いますか?

林市長(新竹)

新竹は、三高一低(所得高、出生率高、教育水準高)、平均年齢39歳で、台湾一番若い都市。

他の県は学校を崩してるけど、新竹は作り続けています。

新竹人の要求はとても高くて、個性的で、こだわりが強い。

そのおかげか、新竹の発展はとても早かった。

私には、たくさんの経験がなかったけど、いろんな人から知識を吸収して、いろんな人に会って、学日ました。

法案を考えるとき、市民が一番必要だと思ってるものを選ばないといけない。

システム→計画→芸術→市民→幸せ。

この流れで都市は良くなっていくと思っている。

馬祖は、日本の直島みたいな感じで、日本人から見たら何もなさそうな離島だけど、計画や芸術、システムで成功できると信じています。

 

 

最後に、各都市長と都市創生に関わる専門家揃っての質疑応答。

特に個人的には、林右昌市長(基隆)の「みんな見てる問題の角度が違うけど、大事なことはみんなで協力すること。日頃はそれぞれでやってるけど、目標が定まることで、全ての壁を越えれると信じています。」という言葉にすごく未来を感じました。

私も本職はエンジニアで、ブログでは情報発信を行っていますが、関わる方々もみなさん何かしらの専門家の方が多く、さらに今回のような政府イベントでは国の専門家、芸術家など分野の違う専門家が勢揃いすることが多いです。

特に台湾では小さな団体や個人が1つのプロジェクトを運営している場面によく遭遇します。

私も、その輪に入り、自分の強みを生かし、他のみんなに協力できるように、尊重しあって仕事していきたいと思いました。

 

貴重なお話を聞ける機会を作ってくれたNinjinちゃんたちありがとうございました!

 

おまけ:資料とノベルティ

 

今回の記者会見でも素敵な「馬祖國際藝術島」関連のパンフやノベルティをいただいたので、ちょっとだけご紹介!

 

 

特に一番気に入ったのはなんといってもこれ!

今回のイベントのために作られた、連江縣政府が発行した写真集兼イベントの説明集です。

 

 

中には、様々な馬祖の文化を紹介する写真と今回の作品一覧などが書かれています。

これは非売品なのかしら?芸術祭で販売されるのかな?

是非、書店で馬祖写真集としても販売して欲しいレベルのクオリティです!!!!

 

 

それと、このチラシも素晴らしかった!

本かと思ったら大判のチラシで5冊セットになっており、それぞれ文化紹介と写真で埋め尽くされています。

台湾本当とは全く違う独自の文化を持つ馬祖をより詳細に知ることができました!!!

 

あーーーーー!馬祖行きたい!!!!!

もし行かれた方は、TwitterやIGなどで教えてくださいね!めっちゃシェアします笑

 

馬祖國際藝術島の詳細

馬祖國際藝術島
開催期間 2022年2月12日〜4月10日
公式サイト https://matsubiennial.tw/
公式Facebook https://www.facebook.com/matsubiennial/
公式Instagram https://www.instagram.com/matsubiennial/

指導單位文化部 交通部 交通部觀光局 國家發展委員會 陳雪生立委辦公室 連江縣議會
主辦單位中華文化總會 連江縣政府
協辦單位交通部觀光局馬祖國家風景區管理處 陸軍馬祖防衛指揮部 桃園市政府文化局 基隆市文化局
新竹市文化局 國立臺灣海洋大學 國立台灣交響樂團 南竿鄉公所 北竿鄉公所 東引鄉公所 莒光鄉公所
承辦單位連江縣政府文化處 馬祖國際藝術島專案辦公室
贊助單位合作金庫商業銀行 穩懋半導體股份有限公司 台灣集中保管結算所 證券櫃檯買賣中心
中華電信股份有限公司 全家便利商店 台灣電力公司
特別感謝立榮航空 長汎假期 台灣觀光協會 台灣索尼股份有限公司 Swiper 滑吧 公益財團法人日本台灣交流協會

 

 

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