【台湾の知識】中秋節って何するの?習慣や物語はある?「台湾の中秋節まとめ」

台湾を知る

台湾在住6年目のブロガーRie(@rieasianlife)です。

2019年9月13日は中秋節で台湾の祝日。

今回は、日本にはない「中秋節」について、習慣や伝説などをまとめて見たいと思います。

タイミングよく台湾にくるといつもと違う風景に出会えますよ^^

 

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中秋節について

 

中秋節は、旧暦の8月15日(2019年の場合は9月13日)に指定されている祝日。

台湾だけでなく、中国や香港、ベトナムなど華僑圏で行われる伝統的な日です。

特に台湾では、1年間のうちに重要な3大祭り(春節、端午節、中秋節)の一つに数えられます。

日本では「十五夜の月」と言われる日にあたり、この日は雨が降らなければ綺麗な満月が見れます。

本当に満月なので、毎年農暦の正確さに驚かされます。

 

中秋節の起源は中国。

儒教の経書十三経の一つ「周禮」の《禮記・月令》の中で「仲秋之月養衰老,行糜粥飲食(中秋の月は養生で、おかゆなどを食べる)」と記述されているのが最初とされてるみたい。

民俗学者の分析によると、中秋節は秋なので、豊年を祝うお祭りであり、同時に神様に豊作を感謝するイベントだったようです。

唐朝以降、月を鑑賞するイベントとして王族が行うようになり、明清時期に公的な日と制定されたようです。

 

中秋節に関する物語

中秋節に関連した物語があったので、ご紹介^^

 

 

月餅の伝説「七仙女月餅傳說」

昔々、人間界に憧れを抱いている美しい仙女がいました。

彼女は念願叶い、姉たちと人間界へ遊びに行けることになりました。

そこで親孝行な永蕫という若者に出会い恋に落ち、土地神様の許しを得て結婚します。

二人は一生懸命働き、親の借金を返し終え、自分たちの幸せな生活を送るようになります。

そんな中、天界の景気が悪くなり、玉帝は仙女に天界に戻ってくるように命令します。

神様から命令されたからには戻るしかなく、泣く泣く天女は子供と夫を人間界に残し、天界へ帰って行きました。

数年後子供が大きくなり、母がいないことで泣いていると、不憫に思った神仙が天界に行ける靴をくれ、子供は天界へ母に会いに行きました。

再開した二人は抱き合い喜び合います。

「何がしたい?」とたづねると子供は「お腹がすいた」と答えたので、仙女は子供に月餅を作って食べさせてあげました。

それを知った天帝は大激怒、手助けをした神仙に重い罰を与え、子供の記憶を曖昧にし、靴を取り上げて麒麟にのせて人間界へ送り返しました。

大きくなった子供は、なぜか月を見ると思いはせるようになり探し歩いてあの時のぼんやりと覚えていた月餅の作り方を学び農暦の8月15日の夜に月を見ながら、母を思い、お供えするようになったそうです。

引用:YouTube「傳統故事67 七仙女月餅傳說

 

 

天女が泣く泣く天界に帰る時に残した言葉「天上人间心一条」は有名で、中国の戯曲「黃梅戲」の中で歌にもなっています。

参考:YouTube「黄梅戏 天仙配 天上人间心一条

 

 

中秋節の習慣

 

中秋節には、いろいろな習慣があります。

他の中華圏とはまた違った台湾独自の習慣もあったりするので、面白いですよ。

ここでは代表的なものをご紹介していきます^^

 

ちなみに上の月餅お茶セットは迪化街の同安樂の御茶菓子セット。

 

メッセージを送り合う

まず、年配やある程度年上の台湾人と関わると必ずと行っていいほど送られてくるLINEでのメッセージ「中秋節快樂」!

お誕生日やお正月、クリスマスなどと同様に「快樂」をつけます。

今だと手紙やメッセージカードよりもLINEで「中秋節快樂」と書かれた画像が送られてくるのが一般的。

音信不通の方に久しぶりに声を掛けるチャンスかもしれません。

 

月餅を送り合う

 

中秋節前1ヶ月程度からいつもは裏側にひっそりと売られている(笑)月餅が前面に出てきます。

個人間のみならず、会社間でも、お世話になっているパートナー会社へ月餅(お菓子の詰め合わせ)を送りあう習慣があります。

私の会社でも毎年よく頂くのですが、日本の暑中見舞いのような感覚。

特に伝統的な古い企業や界隈だと、いろんな人から月餅が送られるので、この時期は端午節の時と同様に月餅が嫌いになる台湾人も多いです笑

 

月餅の由来を調べてみました。

月餅は、胡餅、宮餅、小餅、月團、團圓餅などとも呼ばれています。

元末明初期、朱元璋の軍師「劉伯溫」が「八月十五夜起義(8月15日のよるに攻め入るぞ)」の紙を月餅の中に仕込み、各革命軍へ送ったそうです。

それに気づいた軍隊たち。

戦略は無事に成功し、中秋節に月餅を食べる習慣ができたとのこと。

また、月餅には、みんなが集まる(團圓)という意味もあります。

引用:中秋節才不是只有烤肉呢!認識台灣中秋節習俗&意義,月餅由來報你知

 

 

 

月餅は、伝統的なお菓子屋さんなら、この時期どこにでも売ってあります。

会社などへの安価でばら撒き土産として、購入できるお店だと日本人に人気なのは、「佳德糕餅(ChiaTe)」や「新東陽」など。

他に、最近だと、月餅だけじゃなく、クッキーやケーキなどを送り合ったりもします。

パウンドケーキやクッキーなら「波波諾諾 bobonono」の物がセンスありげで贈り物に喜ばれると思います^^

 

 

また、スタバや昨年進出してきたカルディでは、限定月餅が売り出されます。

 

日本で買うならこんなのがあります↓

 

2019年月餅食べ比べはこちら

【台湾コラム】2019年中秋節の月餅食べ比べ!今回は流行り店ではなく、伝統菓子を食べてみました。

 

柚子(文旦)を食べる

 

この時期には柚子も食べます。

中秋節前後は柚子が取れる季節、お参りをする際にお供え物として置かれます。

雲林の「麻豆文旦」が有名です。

柚子の発音は、中国語の「佑子(子を守るという意味)」と発音が近く、縁起がいいとされており、健康・安全を願い子供の頭に乗せます。

 

私は、実家が熊本で、世界最大の柑橘果実「晩白柚(ばんぺいゆ)」を食べる習慣があるのですが、晩白柚に似た味の文旦がすごく懐かしい気持ちにしてくれます。

 

焼肉を食べる

 

1980年頃から焼肉を食べる習慣が始まりました。

これは、伝統的なものではなく、日本のバレンタインのような焼肉のタレの会社の広告習慣から始まったもの。

この日に外を散歩すると、台北市内でも美容院などが早じまいをして店先で焼肉をしているところに出会えますよ(笑)

 

まとめ

中秋節といえば、月餅とやはり焼肉。

そのためこのシーズンは老舗のお菓子屋さんや焼肉店は長蛇の列。

もし台湾人の友達がいらっしゃる場合は、みんなでワイワイ焼肉するのも楽しいですよ。

 

ちなみに祝日の少ない台湾、次の祝日は10月10日の「國慶日」です。

 

 

 

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